お疲れ様です。たき@課長(@Nya540720)です。
断言します。今の時代の管理職はコーチングが苦手じゃ務まりません。
管理職のタイプにもよりますが、得意な管理手法もあると思います。
しかし、今の時代の管理者は、絶対にコーチングスキルの向上は必要不可欠です。
だからこそ、本音で言うと、
- 「コーチングってなかなか難しいなぁ~」
- 「育成プランを作る方が得意だから、コーチングは部下に任せているなぁ~」
- 「っていうか、俺の若いころはコーチングとかなかった!」
- 「習うより慣れよって教わったよ!!」
と思う方は、ぜひ今回の記事を読んで下さい。
コーチングと育成のヒントを見つかると思いますよ!
今回のテーマは『管理職ならコーチングが苦手じゃ務まらない!GROWモデルで実践解説』です。
管理者として部下の育成は、業績確保・部署運営とならぶ最重要業務です。
この『GROWモデル』を活用した育成は、“主体性を持った社員の育成”に特化したコーチングスキルを身につけることができます。
“主体性を持った社員を育成したい”と思ったことがある方はぜひ読んで下さい。
育成に明確な答えは無いと思いますが明確な答えは無くとも、せめて「育成のヒントは欲しい」と思ったことはありませんか?
私はいつも「育成のヒント」を探していましたが、残念ながら、分かりやすい「育成のヒント」はありませんでした。( ゚Д゚)
しかし、「わたしの失敗は、誰かのヒントになるのでは?」と思い、この記事を書きました。
本音で言えば成功例も紹介するつもりでしたが、改めて過去の資料を確認し記事にすると失敗談ばかりになってしまいました。
この記事はわたくしT@課長を反面教師にしていただき、“部下を持つ「あなた」”の育成のヒントにしてほしいと思います。
GROWモデルやコーチング・ティーチングなど、既に理解されている方は、目次から別の章へお進みください。
改めて基本から確認したいと思う方は、順番に読むことをお勧めします。
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時代の変化で求められる人材は変化した?コーチングスキルも変化が必要?
時代の変化に伴い、求められる人材も変化しています。
私の社会人経験は20年近くになり、管理職経験も10年を超えました。
おそらく、今の私が新入社員のころに戻ったとしても、活躍できないのでは?と思います。
わたしT@課長が新人の頃は、“とりあえず業績だけ上げればいい”という風潮がありました。
もちろん、社会状況や市場の変化に伴い、法令の変更・業務の効率化など、仕事のやり方を変えながら順応してきたつもりです。
おそらく、今後も同じように法令の変更や市場状況全体が、大きく変化するはずです。
むしろ、変化のスピードは今まで以上に加速する予想のほうが、現実的だと思います。
私は決して、育成が得意ではありません。
しかし、得意ではないからこそ、さまざま試行錯誤をしてきました。
その試行錯誤の成功談と失敗談も記事にしたいと思います。
わたしの失敗談を参考にしつつ、同じ失敗を少しでも回避することができれば、この記事を書いた価値がでますので、どうぞ冷やかし半分で読んでみて下さい。
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管理者の立場から考えた、従業員に求める人材とは?
まず、部下をもつ管理職の皆さんに質問です。
今の時代に必要とされる人材とは、どのような人材なのでしょうか?
その答えは、経済産業省が提唱する、社会人基礎力というキーワードがヒントになります。
社会人基礎力とは? “100年時代の社会人基礎力”「社会人基礎力」とは「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力で構成され、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として経済産業省が2006年に提唱しました。
「人生100年時代」や「第四次産業革命」の下で、2006年に発表した「社会人基礎力」はむしろその重要性を増しており、「人生100年時代」ならではの切り口・視点が必要となっていました。
こうした状況を踏まえ平成29年度に開催した「我が国産業における人材力強化に向けた研究会」にて、個人の企業・組織・社会との関わりの中でライフステージの段階で活躍し続けるために求められる力を、「人生100年時代の社会人基礎力」と新たに定義しました。
社会人基礎力の3つの能力/12の能力要素を基本としつつ、能力を発揮するにあたって、自己を認識してリフレクション(振り返り)しながら、目的、学び、統合のバランスを図ることが、自らキャリアを切り開いていく上で必要と位置づけられます。
(経産省HP:https://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/index.html)
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管理職としてコーチングで重視すべき「社会人基礎力の3つの力」とは?
(経済産業省HPより抜粋)
社会人基礎力の3つの力とは、
前に踏み出す力 (アクション) |
考える力 (シンキング) |
チームで働く力 (チームワーク) |
主体性 | 課題発見力 | 発信力 |
働きかける力 | 計画力 | 傾聴力 |
実行力 | 想像力 | 柔軟性 |
起立性 | ||
ストレスコントロール力 |
極端な例として、高度経済成長期の場合は市場がどんどん拡大するため労働力をかけ商品を作り、また労働力をかけ販売すれば利益にもなったようですが、現代の市場状況としては拡大よりもむしろ縮小傾向にあり、イノベーションと生産性向上が必須になっています。
さらに、変化のスピードは10年前とは比較にもなりません。
いま求められている人材は、“素早い変化に臨機応変に対応できる人材”です。
ということは、求められる管理職としての育成とは、まさに“素早い変化に臨機応変に対応できる人材を育成すること”です。
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主体性をもって自発的に行動する社員へ育成するためのコーチング
部下を持つ者として“理想の部下”とはどのような部下ですか?
わたしなら、『主体性をもって自発的に行動する社員』と答えます。
価値観の差はあれ、管理職みなさんも理想の部下も近いイメージではないでしょうか?
わたしはいつも「自分で考えて行動するように!」・「指示されたことの1個上の仕事を意識しろ」と伝えてきたつもりですが、なかなか結果に表れませんでした。
もちろん、優秀は部下もたくさんいましたが、指導・育成の結果で成長したというよりも、もともと主体的に動く意識が根付いている社員だったため、どこの企業に勤めたとしても、おそらく優秀な社員という評価をいただいたはずです。
わたしは指導する「言葉」は大きく間違っていなかったと思いますが、指導の方法が間違っていたため、部下の意識を変化させることができず、優秀な社員に育成できていないことを数年足って気づきました。
私と同じような失敗を、この記事を読んでいただいている皆さんには繰り返して欲しくありません。なにより、部下の社員に迷惑をかけてしまいます。
では、具体的にどのような指導方法が良かったのでしょうか?
次の章で実例をもとに紹介します。
指導とは若干違いますが、変化に強いチームの作り方は、過去の記事を参考にされてください。
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管理職なら苦手じゃ務まらない!コーチングとティーチングは使い分けよう
会社の雇用体系は、新卒採用の社員・中途採用の社員・派遣社員・同業他社からの転職社員・シルバー採用・嘱託社員など、さまざまな採用の状況があると思いますので、当然ですが社員の成熟度は十人十色です。
社員の成熟度に合わせて、“コーチングとティーチングを使い分ける”ことが、主体的な社員育成の第一歩になります。
図解:コーチングとティーチング
コーチング | ティーチング | |
関係性 | 双方向の関係 | 上下の関係 |
答えに対して | 引き出す | 教える |
コミュニケーション | 自発的な会話 | 受動的な会話 |
行動(アクション) | 自立へ | 依存へ |
モチベーション | 上がりやすい | 下がりやすい |
時間 | 時間が掛かる | 時間は掛からない |
わたしは、どうしてもティーチング主体の指導になっていることが多く、まだまだ育成が「下手だなぁ」と反省することが、今でもあります。
使い分けることが大事であることは分かっているものの、“教えたい”という気持ちが優先してしまい、あれこれ指摘してしまっていました。
その“教えたがり”を改善するため、わたしは自分の机のデスクマットの下に、上記コーチングとティーチングの違いを貼っておき、常に目に入るようにしています(コッソリと)
また、社員と面談する際はノートと手帳を持参しますが、ノートにも手帳にもコピーし貼っています(見つからないように小さくしてコッソリと)
管理職の必須スキル【コーチングの要点とコーチングスキルの基本】
①相手から話す価値があると人物と認識される (詰問、批判、叱責、評価する者ではなく、解決策を共に見出す相手) |
②相手が考える、得たい結果を明確にする (コーチングの結果どのような結果、状態を望んでいるのかを明確にする) |
③現状を互いに正しく把握する (事実だけでなく、相手の思考や認識を顕在化し把握する) |
④今後の解決策を見出し、意思決定させる (解決策の選択肢を広げ、行動に移す意思決定を促す) |
悪いコーチングとティーチングの発言例
- 詰問される 例:問い詰めるような質問 (「どうしてこんなことを・・・」など)
- 批判される 例:間違いを断定する発言 (「これじゃあ・・・」など)
- 叱責される 例:責めるような発言 (「このせいで・・・」など)
- 解決策を見出す姿勢が見えない 例:聴いているのかわからない姿勢など
もう一つ、わたしが意識している、重要かつ、具体的な育成方法を紹介します。
【転職の価値に不安があると感じている方はこちら↓】
具体的解説:GROWモデルを活用したコーチンが主体性を持った部下を育む
コーチングとティーチングを使い分けながら指導することは、前の章でご紹介しましたが、実際の問いかけや会話による主体性を育む育成方法が、“GROWモデル”です。
『GROW』の頭文字をとって、グロウモデルと呼びます。(Rは2回あります)
図解:GROWモデルとは?
意味 | 内容 | |
Goal(ゴール) | 目標の明確化 | ・目的や目標、理想とする状態を明確にする |
Reality (リアリティ) |
現実の把握 | ・現在の状態や実行状況など把握する ・現状についてどのように考え、 認識しているか明確にする |
Resource (リユース) |
資源の把握 | ・ゴールを達成するために 使える資源を明確にする ・内部資源:知識や経験、スキル、時間等 ・外部資源:人、ツール、ノウハウ費用等 |
Options (オプション) |
選択肢の創造 | ・ゴールを達成するための 解決策の選択肢を増やす ・増やした解決策の選択肢から 適切なものを選定する |
Will(ウィル) | 行動計画と目標達成の意志 | ・選択した解決策の実行、ゴールの達成に ついての意思決定をする |
『GROWモデル』は、管理職が部下を自発的に考えさせ、行動させるための気づきと学びのサイクルを回すコーチングの基本スキルです。
ビジネスコーチングを広めた権威でもある、英国のJohn Whitmore(ジョン・ウィットモア)氏が開発に大きな貢献をしたと言われています。
まぁ、名称や開発者を憶える必要な無いと思います(汗)さらに、『GROW』の頭文字の順番通り進める重要もなく、内容を全て消化(対応)することこそが大切です。
『GROWモデル』が効果的に使う方法は、『問いかけ・質問』です。
名称や開発者は必要ありませんので、今更ですがここまでは読み飛ばし頂いて結構です。(=゚ω゚)ノ
ただし、次の章の具体的な『問いかけ・質問』の方法は実践的な話法になりますので、要チェックです。
【管理職の心得について悩んでいる方はこちら↓】
重要:『GROWモデル』具体的な会話の実践編【コーチングが苦手な管理職は必見】
主体的な社員を育成するために、『GROWモデル』を使ってコーチングする方法を具体的な会話例(問いかけ)にして紹介します。
G:GOALの会話例
- 「あなたが手に入れたい結果は何ですか?」
- 「将来こうなったら良いなと思えるイメージはどんなものですか?」
- 「○年後(○か月後、○週間後など)はどういう状態になっていますか?」
- 「その行動は何のためにしていますか?」
- 「その結果、あなたはどうなっていますか?周囲はどうなっていますか?」
- 「結果を手に入れることはあなたにとってどのような意味がありますか?」
読めば分かると思いますが、一方的に聞くのではなく、引き出す質問の形になっています。
行動を促すうえで目標を明確に定め、認識させることはとても重要です。
深く理解させるために、目標の設定を明確にします。
R:REALITYの会話例
- 「いまの達成率は何%ですか?」
- 「今のやり方に点数をつけるとしたら何点ですか?」
- 「何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのですか?」
- 「どのようなやり方で今の状態に至ったのですか?」
- 「今行っていることで目標が達成できますか?」
- 「取り組んだ方が良いと思っていることで、やっていないことは何ですか?」
- 「結果を手に入れるのを止めているのは何ですか?」
- 「課題の中で取り組まなければならないことは何ですか?」
目標への現在の到達具合を聞き出す質問を通して、目標達成に必要な情報を部下から引き出します。
到達あるいは解決したい姿と現実のギャップを明確にし、「それがどうなれば望ましいのか」という理想の目標をさらに明確にします。
特に、事柄の内容だけではなく、部下の感情を理解・把握することも大切です。
現状と目標のギャップに関して部下が抱いている感情に共感することにより、部下の信頼感を得ることができます。
R:RESOURCEの会話例
- 「これまでの成功事例で、この課題に応用できることはありますか?」
- 「どんなツールがあれば仕事がはかどりますか?」
- 「その件について一番詳しい人は誰ですか?」
- 「あなたを援助してくれる可能性があるのは誰ですか?」
- 「この状況でどういう人が協力してくれるといいですか?」
- 「このテーマに取り組む時間はどのようにしたら作れそうですか?」
部下自身の元々持っている資源(成功体験、得意分野、温めていたアイデアetc)に気づかせ、それらを効果的に活用できるよう質問しましょう。
部下は自ら気づき、発見することで、主体的に動くようになります。
O:OPTIONSの会話例
- 「他にどんなやり方が考えられますか?」
- 「他の人がやっているやり方で取り入れられることはありませんか?」
- 「他の人に手伝ってもらえるとしたらどんな新しいやり方があるでしょうか?」
- 「相手の立場に立って考えてみると、どうしてほしいと思うでしょうか?」
- 「どれを実行したら一番いい結果が得られそうですか?」
- 「誰に聞いたら効果的な方法を教えてくれそうですか?」
解決のための選択肢の検討にあたっては、いつものやり方を繰り返すのではなく、多くの選択肢を考え、検討・議論し、その中から最善を選ぶようにしましょう。
管理職であるみなさんも一緒に考え悩み、アイデアを引き出す、部下が出してきたらどんな選択肢もすぐに否定しないことがとても大事です。
W:WILLの会話例
- 「はじめの一歩では何をしますか?」
- 「進捗チェックはいつ実施しますか?」
- 「○○後(○か月後、○週間後)どこまで進んでいますか?」
- 「これをやり遂げたらどんな気持ちでしょうか?」
- 「これをやり遂げるためにすることはありますか?」
- 「それはいつ始めて、いつまでに達成しますか?」
目標達成のための「具体的な行動計画」を決め、決めた目標を必ず達成する強い意志とやる気を確認しましょう。
「いつまでに、これを実施しなさい!」とあなたが指示するのではなく、「私は、いつまでにこれをやります!」と部下に宣言させ意欲を引き出すことが大切です。
これができれば、主体性を持った社員の育成は『8割』達成ではないでしょうか?
以上が”『GROWモデル』を使ったコーチング”の全容になります。
価格:1,650円 |
T@課長の失敗談”口を出し過ぎは部下の主体性を損なう”
私の育成の失敗は、“口を出し過ぎること”でした。
ミスしたとしても、大きな問題にならないような仕事に対しても、細かく指示を出していました。
部下としては仕事の面白みを感じることも少なく、私の指示を待って業務を開始しようとする考えが当たり前になっていたのです。
指導としては「主体性をもって仕事しろ」と言っておきながら、実際の行動としては主体性を持ちようがない状況を作り出していたのです。
これでは、社員は成長するはずがありません。
そこで様々な育成論の本を読み試行錯誤した結果、このGROWモデルを活用したコーチングこそ、主体性を持った社員育成には最も効果的と実感しました。
今ではたくさんの優秀な社員が育ち、私を追い越して出世(転職)しています(涙)
もしも、仮に私の指導が問題ありすぎて、優秀な社員の芽を摘んでいたかもしれないと思うと恐怖すら感じます。
ぜひ、『GROWモデル』を活用して、たくさんの優秀な部下を育てて欲しいと思います。
【ライフデザインについてはこちら↓】
まとめ 管理職ならコーチングが苦手じゃ務まらない!GROWモデルで実践解説
思いがけず長文になってしまいました。 (;´・ω・)
育成は答えが無く最善の行動をし続けることが大事ですので、長文になることは当然と言えば当然です。
記事を読んでいただいた管理職の方でも、私の意見とは違いがある方もいらっしゃると思います。
育成は正解がありませんので、違いがあって当然だと思います。
むしろ、失敗談を参考にして、もっと良い育成プランを策定していただければ、踏み石として記事の存在意義があったと思いますのでうれしいです。(*’ω’*)
紹介Ⅰ:コミュニケーション向上検定
今回紹介した『GROWモデル』にもコミュニケーションはとても大切です。
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2020年9月 Salesforceとコラボで「性格統計学で営業のお悩みは解決!」配信
◆メディア紹介◆
フジテレビ「ノンストップ」我が子に響く言葉
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NHK全国ニュース「おはよう日本」
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それでは、今日も1日、お疲れ様でした!